泣いてキレイになる美容法“涙活”におすすめの一冊~「蒼穹の昴」~

秋の読書と少しの涙で心身ともにデトックス♪

泣いてキレイになる涙活

自分から涙を流すことでキレイを保つ“涙活(るいかつ)”では、ちょっぴり涙を流すのにぴったりの本や映画をピックアップしています!

今回おすすめしたいのは、浅田次郎の歴史小説「蒼穹の昴(そうきゅうのすばる)」。
ちょっと長めの小説ですが、その中にはさまざまな伏線が張られ、最後には心にぐっとくるモノがあります。

読んだことのある方もいるかもしれませんが、そんな方もぜひもう一度読んでみて、心と体のデトックスをしてみて♪

中国を舞台にした歴史小説「蒼穹の昴」

涙活の一冊「蒼穹の昴」イメージ

舞台は清朝末期の中国。主人公の春児(チュンル)は貧しい家庭に生まれ、父や兄たちを亡くしながらも、幼い妹や母のために必死で日銭を稼ぐ少年。極貧の生活を送りながらも笑顔を絶やさず働く春児に、占い師の白太太(パイタイタイ)からの「汝は必ずや、あまねく天下の財宝を手中に収むるであろう」とおつげを受け、都へ登る決心をします。

出世のため自ら去勢して宦官の道を目指し、厳しい下積みを経て紫禁城で西太后に仕えることに。そして同じころ、同じく白太太のおつげを受けて進士に登第した幼馴染の文秀(ウェンシウ)は若き第11代皇帝の光緒帝に仕える身となります。

権力闘争や諸外国からの圧力という混乱を極める中、西太后の暗殺未遂事件を機に両者は決定的に対立。皇帝は幽閉され、捉えられた官吏たちは処刑されます。文秀は春児の助けにより日本へ亡命することに。

極貧の少年が力強く生き抜く姿に涙…

光緒帝に代わり、皇帝に即位することになった西太后の側に仕える春児は、ついに紫禁城にある財宝すべてを手に入れることのできる地位にまで上り詰めることになります。
文秀は一時は処刑されることを望みますが、それを春児が泣きながら止めます。

文秀が宰相になるおつげは外れたけど、春児のおつげは本当になったと言いますが、実は春児のおつげは嘘だったのです。そして春児はそれを、最初から知っていたのです。
春児は極貧の中で死んでいくだけの星のもとに生まれながら、嘘のおつげを信じて自らの運命を変え、本来なら生きていないはずの今日という日をその手で作りだしたのです。

どんなに厳しい環境でも笑顔を絶やさず努力を重ね、力強く生きて自分の運命を変えた春児のたくましさと健気さに、心が熱くなります。

さらに物語の最後に、西太后が春児に贈った頸飾りの石から空を透かし見た時、蒼穹の色が目に飛び込んできます。その頸飾りが作られた理由と、春児の姿にまた涙…

1人の少年の生き抜く力、誰かを思って励む力、さまざまな伏線が物語の最後に押し寄せてきます。長編ですが読みやすく、心から感動できる一冊です。

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ABOUTこの記事をかいた人

吉田英史

早稲田大学大学院教育学研究科修了。老人ホーム、学校勤務を経て、感涙療法士として、医療や福祉、教育の現場あるいは、最近では自治体、企業等で涙活(るいかつ)を広め、患者や生徒、職員等の心の健康をサポートする。泣くことの美容効果にも注目し、女性向けの涙活イベントやテレビ、新聞、雑誌など多数メディアで活躍中。